抗がん剤中には脱毛よりも実は患者にとって深刻な障害が多く出てきます。
髪は女の命、なんて言われますが、当事者にとっては、脱毛よりも地味な副作用の方が生活に支障がでて凹みがちになります。
私の場合は、これまでどおり何もせずにいたら1クール目にいろいろと障害が出てきました。
すべての方に当てはまるとは断言できませんが、下記の注意事項は、参考にして下さい。
【手足症候群】
手足症候群は、手や足の赤みや腫れが生じ、広範囲に手や足の裏の皮が剥けてきます。進行するとただれや傷が生じたり爪が割れたりします。
<日常生活で注意したこと>
1.手足を清潔に保つこと。
弱酸性などの低刺激の石鹸を使用。
2.皮膚の保湿に努める。
一日に4~5日を目安に保湿クリームをつける。
3.手袋や靴下を着用する。
手や足は刺激が多く症状が悪化しやすい部分ですので、手袋や靴下で保護することが大切。 水仕事や庭の手入れは控える。常時、ハンドクリームでスキンケアに努める。
4.衣類や靴下、靴もゆったりとしたものを着用し皮膚に負担をかけないようにする。
締め付ける下着やかかとの高いヒールの着用は皮膚を圧迫したり傷つける原因になるので注意。 入浴時に硬いタオルで強くこするのも厳禁。
5.日焼けを避ける。(日焼けは皮膚を乾燥させます。)
6.過度な運動は控える。
7.長時間の正座やひじや膝をつく作業は控える。
【末梢神経障害】
<日常生活で注意したこと>
1.手足のしびれがが出てきたら、怪我の無いようにゆっくりと行動すること。
私は普段どおりに動いていて、平面のところで転び、頬を強打してしまいました。
2.お風呂やマッサージをすると効果的でした。
3.感覚が鈍くなるのでフライパンや皿など落とす場合があるので、火を使った作業は特に注意しました。(それでもお皿は数枚割ってしまいました。)
【脱毛】
脱毛している自分の頭を直視できるまで時間がかかるかと思います。
感染症にかかりやすいので、カミソリやバリカン使用は抗癌剤治療の前だけにして下さい。(割りと、治療途中から剃髪されて、皮膚トラブルに遭われる方が多かったように思います)
スカーフキャップは根本治療ではありませんが、頭皮がカバーできるので前向きに取り組めました。